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定松先生 ブログ

2014/02/27 Updated

本の紹介(第2章)

 今回は『こんなふうに教わりたかった!中学数学教室』の第2章の紹介をします。

 問題そのものは「面積比を求めなさい」になっていますが、この章で最も解説したかったのは、『図形問題において現在見えている景色を変えるテクニック』です。

 ここにも第1章と同じ『補助線の入れ方』の話が登場します。本文に書いておりますが、この補助線の入れ方が、三角形を“三角形”(角が3つの多角形の意味)と見るか、“三辺形”(辺が3つの多角形の意味)と見るかで異なります。

 何を意識して見るかにより、見える景色が変わるのです。この点について触れた文献は皆無です。ここにも私の研究してきた『補助線学』が活かされています。

 さらに、本には書いていないのですが、補助線は入れすぎるのもよくありません。本文で2つの補助線の入れ方があることを説明していますが、2つの種類の補助線が両方入っている図は書いておりません。

 それは、『情報が少ないのはいけないが、多すぎてもいけない』という考え方が根底にあります。情報が多すぎると、どれが役に立つ情報かを判断するのに時間がかかります。情報は必要最小限度が最もいいのです。

 「今回の本にはレベル的に無理がある」と考えて、入れていない私の研究分野があります。『補助線学』の一部でと考えていますが、やることは補助線を入れるのと逆で、『既に問題文に書いてある線でも、問題解決に不要と考えられる線は削除して図を書く』という技です。

 私が『補助線学』を研究はじめたころは、初等幾何での醍醐味は「問題文に書いてある線以外の線(これが補助線)を書きこむこと」と思っていたのですが、さらに研究を続けていくと、「問題文に書いてある線を削除していくこと」に、はまりました。
 『情報を減らす』は、情報が多すぎる現代社会において必要なことだと思います。

 2月27日     定松勝幸

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この記事に対するコメント

素敵な新書、ありがとうございます

補助線を書くときの要諦は「相似性の復元」「直交性の復元」にあると思っていました。特に、中学の幾何では その傾向が顕著だと感じています。 私は 定松先生の元聴講生なのですが、新書を読んで以来 質問したいことが本当に多くて・・ また先生の講義を是非、聴講したいと感じております。 数学の指導においては「修正液」が必要だと感じることが数多くあります。それが入試問題ならば特に。 先生、御本の続きが読みたいです。

2014/03/01 先生のファン